「芳幾と芳年」展みてきた。

北九州市立美術館本館で、現在開催中の「芳幾と芳年」展を鑑賞してきた。

2023年2月25日から4月9日までは東京の三菱一号館美術館で開催されていたものの巡回展。

三菱一号館美術館で開催中から、行きたいと思っていたが東京はやはり遠い。のちに次の巡回先が北九州市立美術館だというのを知って、開催期間を待っていた次第だった。

芳幾とは落合芳幾。芳年とは月岡芳年だ。

どちらとも歌川国芳に師事している門弟同士。

正直、見に行きたいとは思っていたが、よく知っているわけではなかった。特に落合芳幾に関しては全く知識がなかった。

何故行きたいと思ったかは、浮世絵に興味がもともとあったのと、無惨絵はなんとなく知っていたから。あと、浮世絵美術館はあれど、展覧会で浮世絵画家をフューチャーしたものはあまりないと思ったからだった。

素直な感想として…

・私は芳年の方が好きだと思った。同じ国芳の門下生だから、似ているんだけど、やはり芳幾とちょっと違う。

専門家ではないから、素人目でしかないが、芳幾は絵がダイナミックだけどなんか統一してない感じ。芳年はダイナミックかつ繊細な感じがした。芳年より芳幾のほうが知名度が低いのはこういう点があるからだろうかと思ったりした。(作品の売り出し方の違いももちろん多分にあっただろうとも思うが)

・女性が美しかった。もちろん美しい女性をモチーフとしているだろうから当たり前なのかもしれないけれど、描写がとても美しい。浮世絵の女性ってみんな同じような顔に見えていたけど、やはり違うんだなと感じた。

・無惨絵はあまり好みではなかった。センセーショナルさはあるけれど、生で鑑賞すると衝撃が強かった。

・武者絵、芳年では武者ブ類(※ブは変換できず、ちなみに武者震いとかけているとのこと)芳幾では太平記英勇傳がよかった。素直になんかかこいいと思った。

ほかにも面白いな、と思いながら鑑賞していたが、正直北九州まで車でいったので、疲れてしまって集中力が続かなかった…

これが開催されている北九州市立美術館本館は高台にあり、特にここのカフェから眺めのいい風景が臨める。もちろん昼食はそこで摂った。窓側の席は開いていなかったので、近くの席で窓側を向いて席に着いた。晴れの日に来て正解だった。

あと、他にも「白髪一雄展」(正式には特集 具体 白髪一雄 尼崎市コレクション展)も開催されていたので鑑賞してきた。

白髪一雄氏について知らなかったので、ちょっと調べてみた。

抽象画家。床に広げたカンバスの上に絵の具を置き、天井からぶら下がったロープにつかまりながら、裸足で描く手法を考案し、それを用いて作品を作り続けた。(Wikipedia参照)

作品を観ながらふと思うことがあった。

作品によっては心とリンクするような心地よさがあるものがあるということ。

抽象画は正直、作品名を知ってもなお訳が分からない。でも、何故か心地が良いと思うものがたまにある。白髪氏の作品も、すべてとは言わないが、1つ2つ観てて心地がいいなと時間をかけて観るものがあったりした。

私が絵画鑑賞が好きなのは、この謎の作品とのリンクが感じられる心地よさ(その中には美しいなと思う感動やインパクトといった衝撃も含む)があるからかもしれない。

それを改めて感じると、これだから絵画鑑賞はやめられないな、と思う。

両展示は下記の通りの開催期間。行きたい方は休館日を確認の上、行ってみてください!

「芳幾と芳年」展・・・2023年7月8日から8月27日

「具体 白髪一雄 尼崎市コレクション」展・・・2023年5月20日から8月13日

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