速水御舟 「炎舞」

Twitterで速水御舟の「炎舞」があがっていたのをふと見かけた。

「炎舞」はとても好きな作品だ。

最高にあの暗闇の黒と炎の赤のコントラストがいい。

暗闇の黒とも言えぬ色に関しては、速水御舟自体も「もう一度描けと言われても二度と出せぬ色」と言っているくらいだ。

Twitterであがっているのを見かけたときは、初見ではないのに、何故か時が止まってしまったくらい見入ってしまった。

炎は時に人を癒すように思う。

海外には長時間焚火だけを映した番組があるというし、キャンプで夜焚火のもと、物思いにふけるという人も少なくないだろう。

「炎舞」がそれと同じなのかはわからない。

だが、画面越しにみた「炎舞」に吸い込まれ、心を浄化した感覚だったのは確かだった。

絵画を鑑賞する理由は人によってさまざま。

教養としてみる、歴史としてみる、美しさを求めてみる、面白さ・ユニークさを求めてみる・・・

さまざまあっていいし、否定するものではないから、自由に見ればいいと思う。

私は、たまにこうやって時を奪われるくらいの感覚になるほど、見惚れる作品と出会うため、鑑賞している気がする。

「炎舞」に描かれている炎の周りを舞う蛾のように、一時は私の感覚は「炎舞」作品の周りで舞うだろうと思う。

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