自宅でできる仕事になってから、出勤はないものの、最近はずっと仕事の毎日だった。
休職時期から、時折、頭の中がぐるぐるするような感覚に襲われ、混乱に近い状態になるようになっていた。
まあ、混乱と言っても、何も手につかないということはない。
その混乱が、昨日も軽くあったのだが、仕事を休むわけにはいかないので、ある程度頑張ってやっていた。
結果、なんだか疲れてしまっていたようだった。
今朝はいつも通り起きて、モーニングを食べにコメダへ行った。
席で朝日を浴びていると、少し気分転換がしたくなった。
Xを見ていると、ひろしま美術館のポストで、中庭の紅葉の写真が挙がっていた。
ここにいこう。
ほぼ発作的に思った。
私は思ったら、次の行動が早い。これは、自慢できる。
ひろしま美術館には過去に行ったことがあるし、アクセスは大丈夫。
新幹線の時間を調べれば、もう行ったも同然だ。
新幹線の時間までに、今日済ませなければならないことを済ませ、あとは新幹線の中で仕事はする。
「つい最近、岐阜にも行ってたじゃないか」という声が聞こえてきそうだ(笑)
でも、もちろん仕事は岐阜でもやっていたし、なんの問題もない。
ひろしま美術館は広島駅までいければ、あとはバスや路面電車を使って、簡単に行ける。
(直通ということではない)
大阪まで新幹線で行くこともあるようになってきているから、広島までは案外近いじゃんと思ってしまった。(鹿児島中央⇔広島 3時間程度)
もう、感覚がバグってきている…
広島駅へ着いたのが14時前だったから、着いてからとりあえずは遅めの昼ご飯を摂った。
広島駅へ来たのはそう多くないが、わかりやすくで好きだ。
バスもあるし、歩いても行けない距離ではないのだが、私は路面電車で行くのが好きなので、広島駅前の電停から乗車する。
広島駅前から乗車し、紙屋町東で下車。(紙屋町西もあるようだが、降りたことはない)
紙屋町東電停のホームから地下道につながっている階段があるので、そこから地下道へ降り、ひろしま美術館方面へ向かう。
地下道もひろしま美術館への案内があるのでわかりやすい。
ひろしま美術館の前にある、リーガロイヤルホテルの横へ、地下道から上がってきて地上へ出る。
横断歩道を渡ったら、もうひろしま美術館の名前が見える。
テンションが上がってきた。
今やっている「ジパング展」は、佐賀県立美術館で開催したときに鑑賞済みなのだが、開催場所が違えば、展示の印象が違うのは、過去の体験からわかっているので、改めて鑑賞できるのは嬉しい。
もちろん、展示もだが、私が一番見たかったのは、中庭の紅葉だ。
入館し、チケットを購入した後、中庭へ出る。
冴えた空と、冷たい風とで、気持ちよく調和して、素敵だ。
しばらく見ていたかったが、鑑賞に入ろうと更にある建物へ向かう。
そして、鑑賞後の余韻に浸りながら、また紅葉を味わおうと決め、建物へ入る。
「ジパング展」は展示数はそんなに多くないので、美術館真ん中の円形の建物での展示が大半だった。
会田誠にはじまり、数多くの現代アートが集まっている。
やっぱり、会場が違えば、展示の趣きも全然違う。
これはこれで、とても面白い。
佐賀県立美術館での開催の時に、この「ジパング展」主催の三潴末雄氏と、実際に「ジパング展」で展示されているアーティストの名もなき実昌氏の特別トークがあり、参加したことがある。
その際に、この二氏のギャラリートークがあり、一つ一つ展示されている作品を説明されたのだが、今日鑑賞する際に、そのことを思い出していた。
この寒い中であるが、建物の中は、私には少し汗ばむくらい暖かかったので、建物の外に出ると、少し冷たい風が心地よかった。
建物の横にある木製のベンチに腰掛け、「やっぱりきてよかった」と思った。
少しベンチで余韻に浸ったあと、ミュージアムカフェへ入る。
もうこれは恒例だ。
紅葉を臨む窓側席に座り、コラボパフェを頼む。
「小ぶりだな」なんてわがままなことを思いつつ、舌鼓を打つ。
伝票入れが黒猫だな、とにっこり考えつつ、飲み物の下のコースターをみると、
ここにも黒猫。
もう最高。
また来るしかない(笑)
コースターもらって帰ろうとおもったが、なんかやめた。
ここで使うからいいんだ、なんて思って。
帰りの新幹線の時間もあるし、少し紅葉を鑑賞して、カフェを後にする。
来てよかった。
ひろしま美術館を出て、美術館前の横断歩道が、音響信号機だったのだが、外国人の男性が口笛で「ピヨピヨ♪」と真似をしていた。
そのほほえましさもプラスして、もう最高に疲労感が解消されたと感じた。
突発的に来てしまった広島。
でも、後悔はない。
笑顔でまた仕事を頑張ろう、そう思いながら、広島駅を後にした。
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